天気の子のネタバレ感想 | えすろぐ

天気の子のネタバレ感想

7/22に天気の子を見てきました!

その時の感想です。ネタバレを含みますので、未見の方は注意です。

 

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君の名は。ほど万人受けはしない作品

天気の子を観終え、一番最初に思ったことは、「万人受けはしない作品だろう」ということです。

前作が国民的作品になるほど大作だったためついつい比べながら観てしまいましたが、今回は君の名は。ほどヒットはしないかもしれません。

設定的には天気の子のほうが受け入れられやすい

天気の子は、「自分の意志で天気が変えられる女の子」という設定。ファンタジー色は強いものの、天気という身近な題材だったので、普段アニメをあまり観ないような層が観ても受け入れやすい設定だと思います。

その点、君の名は。は「思春期の男女が入れ替わってそれぞれのコミュニティで友人関係を築く」という設定。男女の入れ替わりというジャンル自体がオタク要素が強いので、一般の層には受け入れがたい面もあったでしょう。しかも、厳密に言うとタイムリープ要素もあったので、こういう作品に普段から触れていない方にとっては分かりづらい話だったのではないでしょうか。

君の名は。は美談だが、天気の子は美談ではない

一方、ラストの展開は君の名は。の方が受け入れやすいです。

君の名は。の主人公である瀧君は、ティアマト彗星からヒロインの三葉が住む村の人達を守るという目標がありました。三葉と入れ替わった瀧君は、ティアマト彗星が落ちてくる当日に村人を誘導して避難させ、見事みんなを救います。タイムラグはありましたが、成長した三葉と再会し大団円のラストでした。村民を救ったヒーローとなったのです。

しかし、天気の子の主人公である帆高(ほだか)は、世界を取るか、ヒロインの陽菜(ひな)を取るかという決断を迫られました。結局は陽菜を選択し、2人が住む世界はずっと雨が続くことに。2人はハッピーエンドかもしれませんが、世界にとってはそれでいいの?というモヤモヤとした終わり方です。

しかも天気の子に瀧君と三葉も登場したので、もしかして君の名は。の世界も雨が降りっぱなしの世界になってしまったの?と前作のハッピーエンドも覆すような展開に…

ヒロインを選ぶか?世界を選ぶか?

最終的にヒロインを選ぶのか?世界を選ぶか?の2択を迫られる展開のアニメやゲームは多い。かなり使い古されたネタでしょう。

プレイヤーが選択肢を選べるゲームはともかく、アニメなど受動的なコンテンツではまず間違いなくヒロインを選びます。ご都合主義だとヒロインを救えて世界も同時に救えてしまうパターンが多いです。

今回の天気の子では、ヒロインを助けて世界は見捨てる系のエンドでした。

帆高に感情移入しづらい

主人公の帆高に感情移入しづらいこともモヤモヤした原因かなと。

君の名は。の主人公は瀧君と三葉のダブル主人公でしたが、天気の子の主人公は帆高一人だと思います。

で、問題の帆高なんですが、彼はかなり直情型でわがままな性格です。16歳という設定なのである意味子供らしさがよく表現できていると言えるのかもしれませんが、多分成人の視聴者は、突っ込みたいと思ったシーンもいくつかあるのではないでしょうか。

拳銃に指紋付けるなよ、とか…

なんで家出してきたの?

まず、帆高がなぜ家出してきたか?というのをハッキリさせる必要があったと思うのです。

監督のインタビューによると、家出の理由はわざと明かさなかったようですが、個人的には明かしてくれたほうが感情移入できたかなと。

田舎が嫌いとか、家族が嫌いとかそういう一般的な理由でもよかった。こう思うのは、私がアニメなどの物語を観る時に、スタート時点での主人公の心情がどう変化したのか?という視点で観る癖がついているからでしょうか。家出時と家出後での違いが分かるほど、見応えがあるというもの。

でも敢えて明かさなかったということは深海監督にとって観客に観て欲しいのはそういった部分ではないということですね。

上京を望む若者の姿はよく描けている

深海監督は東京に憧れる少年少女やを描くのがかなり上手いと思います。おそらく深海監督が少年時代に感じたことをそのまま表現しているのでしょう。私も学生時代に東京に強く憧れたことがあるので、天気の子の帆高や君の名は。の三葉の気持ちには感情移入しやすかったです。

天気の子の序盤はほぼ帆高の上京物語。帆高は思いつきだけで東京に家出しますが、16歳で身分証明書も持っていないので働き口が見つかりません。もちろんホテルにも泊まれない。仕方ないので満喫やハンバーガーショップでやり過ごすしかない…

ヤフー知恵袋に思わず相談してしまうのは今どきの子としてはあるあるなのではないでしょうか。余談ですがヤフー知恵袋が本当にヤフー知恵袋なのは驚きました。(スポンサーなのでしょうか。)

「東京、こえー」という帆高のつぶやきも田舎者あるあるというか…(笑)この辺りの細かい描写はさすが深海監督です。

拳銃関連については完全に不注意だよね?

物語の序盤で拳銃を拾い、途中でDQNに拳銃を暴発させてしまったことがきっかけで警察に追われることになるのですが、完全に自業自得なので全く同情できない。

そもそも銃っぽいものに素手で触らないでしょう。指紋付けないようにするでしょ。

モデルガンだったとしても、人に拳銃を向けたらダメなことくらい理解できるでしょう。16歳だったら分かるよね?というか、普通の拳銃って安全トリガーが付いているから、それを下げないと暴発なんてしないのでは。よく刑事ドラマとかであるじゃないですか。安全トリガーを下げていなかったから発砲できなかったってオチ。

それで刑事に追われて、須賀さんや夏美に迷惑かけて。すごくわがままで嫌な子だなぁという感想しかなかったです。あの2人も公務執行妨害で捕まっちゃったでしょ…

この辺は帆高の家出の理由によっては納得できた流れかもしれないなぁ。

深海監督が描く男の子について

アニメや映画などの登場人物を作る時って、自己投影型と自分の中にはない性格のキャラを作るタイプに分かれると思うのですが、深海監督は完全に自己投影型だと思います。

深海監督は感受性が高く、自分の殻にこもるタイプの人間なのではないでしょうか。他人の発言や匂いや音に敏感な方だと思います。

深海監督に出てくる主人公クラスの男の子キャラは、大抵が等身大。ファンタジー要素がある作品もあるものの、ベースは現実世界で、リアルの人間と同じような悩みを抱いています。

なので基本的には主人公の男の子には共感しやすいです。だから思わぬ行動を取る帆高に強い違和感を感じたのかも。